ハイスピードカメラ:サイドポケット 外す時と入る時の違い ~ 効果的狙い方

サイドポケットって、シュートする際、結構気を使いますよね。

思いのほか、蹴られるからです。

どういった時に蹴られて、どういった時に入るのか、判断基準は何でしょうか?

結論

・先球がポケットの手前の角を横切る際、先球とポケットの角をつなぐ垂線の距離が短くなるようにポケットを狙うほど、ポケットインの確率は上がる。

・先球がクッションに当たった際、先球の中心(重心)が、ポケットの穴の外側にあるか、内側になるかで結果が変わる。前者は蹴られて外れ、後者はポケットされる。

詳細

サイドポケットを狙う際、結構、気を付けますよね?!

サイドポケットは、見た目は広く、ポケットが開いているようです。しかし実際は、ポケットの真正面から外れて、角度がきつくなるに従い、見た目以上に、ポケット出来る範囲は狭くなってきます。

プロの試合などを見ると、先球がサイドポケットの近くにあっても、角度がきつい場合、サイドポケットを狙わず、ロングであっても、コーナーを狙いに行くシーンが多くあります。

このように、サイドポケットを狙う時、角度が45度くらいを切ってくると(=斜め45度からサイドポケットを狙うよりも角度が小さい場合)、細心の注意が必要です。

さて、サイドポケットに蹴られる場合、ポケットされる場合の差は何でしょうか?

実際、何が起こってるでしょうか?

そして何をすれば、効果的にサイドポケットに先球をポケット出来るでしょうか?

今回も、DrDave氏のハイスピードカメラ撮影から理解していきたいと思います。彼のBILLIARDS.COLOSTATE.EDUにハイスピードカメラで撮影した動画がたくさんあります。

まず、動画を見て頂く前に、用語の説明をします。

後述するように、”手前の角から先球までの距離 ”と出てきますが、これは下記の図で見て頂くと、先球が手前のクッションの角のちょうど真上(垂線上)を横切る際の、先球と角との距離を現わしてます。

では、以下の4つの動画をご覧ください。

動画1.蹴られたケース:手前の角から先球までの距離 約3.9cmの場合入射角 30度)

動画はこちらからどうぞ。 Ref. Dr. Dave Alciatore, HSV 3.6 – Side pocket rattle out

バタバタして、前方へ蹴られました。

動画2. 蹴られたケース:手前の角から先球までの距離 約3.1cmの場合入射角 30度)

動画はこちらからどうぞ。 Ref. Dr. Dave Alciatore, HSV 3.4 – Side pocket miss off far pocket wall

クッションに2回あたって、後方へ蹴られました。

動画3.ポケット成功!:手前の角から先球までの距離 約2.6cmの場合入射角 30度)

動画はこちらからどうぞ。 Ref. Dr. Dave Alciatore, HSV 3.5 – Side pocket near miss due to wall rattle.

クッションに2回あたって、ギリギリですがポケットインしました。

動画4. 蹴られたケース手前の角に先球が接触した場合入射角 30度)

動画はこちらからどうぞ。Ref. Dr. Dave Alciatore, HSV 3.3 – Side pocket miss due to near point deflection.

手前の角に当たったら、蹴られると考えられます。

考察

先球がサイドポケットにポケットインするか蹴られるかの目安がいくつか考えられます。

尚、以下に記述の距離感覚としては、先球の直径5.7cmを基準にイメージして頂くとわかりやすいかと思います。

1.先球が手前の角を横切る際、先球と角との距離が大きいほど、先球は蹴られる傾向にあった(先球と手前の角との距離:約3.1~3.9cmは蹴られた)。

2. 先球が手前の角を横切る際、 先球と角との距離が約2.6cmの時、先球はギリギリポケットされた(2.6cmとは、先球<直径5.7cm>の丁度半分ぐらいの距離)。

3.先球が手前の角に当たった場合、ポケットインはしない

4.先球が奥のクッションに当たった際、先球の中心(重心)が、ポケットの穴の外側にあると、球は蹴られた。逆に、先球の中心(重心)が、ポケットの穴の内側にあると、ポケットインした。下記の図と共に、動画を再生して確認してみてください^^

実践対策

以上のことから、サイドポケットを狙う際のコツは、先球が、手前の角に当たらないように注意し、同時に、手前の角にギリギリ接触しない距離感で、ポケットを狙いにいく程、ポケットインの成功確率が高くなると考えられる (少なくとも先球と角の距離が、2.6cm以下でないと、蹴られる可能性有)

もしくは、奥のクッションに先球が当たる際、先球の中心(重心)が、ポケットの穴側に位置するようにポケットを狙うと、ポケットインする確率が高くなると考えられる。

ただ以上は、ポケットの穴の大きさ、開き具合、クッションの反発力、ショットスピード等で、変わってくると思われるので、ひとつの目安として考えるといいと思います。

まとめ一覧表

動画入射角(度)手前の角から先球までの距離(cm)先球の重心がポケットの穴の内側か外側かポケットインの成否
303.9外側否(バタバタして前方に蹴られた)
303.1外側否(後方に蹴られた)
302.6内側成(但、ぎりぎりポケットイン)
30接触外側否(後方に蹴られた)
タイトルとURLをコピーしました