自分が憧れるプロの球質(キュースピード、手玉の動き方、 シュート力、 シュートスピード等)を身に付けるためにはどうすればいいでしょうか?
結論
フォームのタイプによって、球質がある程度、決まってくるように思えます。
よって、自分が理想とするプロのフォームをまねることで、そのプロの特徴的な球質に近づくフォームを手に入れましょう!
詳細
プロのパフォーマンスは素晴らしいものです。
シュート力にしろ、ポジショニングにしろ、アマチュアにはまねできないものだと思ってしまいます。
そしてプロの個性に即した球質(キュースピード、手玉の動き方、 シュート力、 シュートスピード等)があり、十人十色です。ではその球質は何によって特徴づけられるのでしょうか?プロの才能で決まってしまうものでしょうか?そしてアマチュアにはまねできないものでしょうか?
確かに、特にトッププロレベルのパフォーマンスをアマチュアが再現することは困難だと思います。ただ、xxプロっぽい質の球(雰囲気の球)を撞くことは、アマチュアでもある程度は可能だと思います(xxには任意の名前が入ります)。
では、そうだとしたら、xxプロっぽい質の球とは、何によってもたらされるのでしょうか?
それはズバリ、フォームといっていいでしょう。
ご自身のご経験があるかと思いますが、フォームを変えることで、良かれ悪かれ、球質が変わることを体験されたことがあると思います。
つまりフォームは球質に大きな影響を与えます。
もっというと、フォームのタイプによって、ある程度、球質が決まってくると考えます。
とすると、xxプロの球質をゲットしたければ、そのプロのフォームをまねましょう!
ということで、今回は、私のお気に入りの、ボーニングとフィラーのフォームを解析してみました。
プレイヤー(性別・国籍・生年・才) | ボーニング(男・米・1983・38) | フィラー(男・独・1997・24) |
推定身長/cm | 182 | 不明 |
利き腕 | 右 | 左 |
キューに置く眼の位置 | ほぼ両目の中心(わずかに右目寄り) | 左目寄 |
キューと顎までの距離 | 0~球1個分くらい | ほぼアゴを付ける |
キューに対する顔の向き | ほぼ正面(若干左目前) | ほぼ正面 (若干右目前) |
両足の形 | 両膝を曲げる | 両足をほぼ伸ばす |
つま先のおよその開き具合(角度) | 前足側:キューと平行、後足側:45度 | 前足側:キューと平行、後足側:30度 |
キューに対する体軸のおよその角度 (図1) | 45度 | 35度 |
ストローク側の肘の位置 (図2) | (c) 若干内側ぎみ | (b) 真正面(キューライン上) |
レスト側の腕の型 | ひじを曲げて少したわませる | ひじを曲げて少したわませる |
レスト側の肩と顔の位置関係 | 顔を肩に付ける | 顔を肩に付ける |
ストローク側の肩と頭の位置関係 | 肩が頭の後ろに隠れてる | 肩が頭から若干見えてる |
主なブリッジ | スタンダード | オープン |
インパクト時のグリップの位置 (図3) | (c) 地面の垂線上より拳1個弱ほど前 | (b) 地面の垂線上よりわずか前 |
ストロークの特徴 | インパクトに向けストロークが加速ぎみ | ストローク短めでコンパクト。インパクトの際、肘を若干入れる |
補足)上記表に記載の図の説明

図1: キューに対する体軸のおよその角度. (a) 体軸, (b) キュー, (c) 体軸とキューがつくる角度

図2:ストローク側の肘の位置. (a) 外側, (b) 真正面, (c) 内側

図3:インパクト時のグリップの位置. (a) 後ろ, (b) 地面の垂直線上, (c) 前
元々の体格の差ということもありますが、ボーニングとフィラーのフォームの違いとしては(表中、水色線)、体軸とキューの角度が、ボーニングは45度位でフィラーが35度位。また軸足のつま先の開き具合が、ボーニングは45度くらい、フィラーは30度くらい。このことからフィラーの方が、ボーニングより、若干、正対気味のように思えます。
両者の似ているとこは(表中、黄色線)、共に顔をレスト側の肩に付けること、および、インパクト時のグリップの位置が、地面の垂線上よりも、前気味であることです。あと、猫背であることも似ているようです。
下記に、彼らの背面、正面、および横からの写真を掲載します。
ボーニング
出典)Shane Van Boening vs Alex Kazakis | Day Two | 2019 Mosconi Cup
https://www.youtube.com/watch?v=CGI7MaVJYd8&t=463s



フィラー
出典)Shane Van Boening vs Joshua Filler | Day Two | 2019 Mosconi Cup
https://www.youtube.com/watch?v=7JihyubdnZM&t=1167s



動画もいいですが、写真をじっとみることで、フォームにおけるいろいろな発見ができるものです!
ぜひ、御自身のフォームを写真に収めて、理想とするプロのそれと比較することで、フォームの改善をしてみてください!