ビリヤードは基本において、体で唯一動いていいのは、ストロークをする右肘から下のみといわれます。
あとは全てがっちりと固定することが理想とされます。
なるほど、ヘッドアップなどは、球を外してしまう要因となる為、動かしていけない最たるといえるでしょう。
しかし実際はどうでしょうか?プロ含めた上級者プレーヤにおいて、プレイ状況に応じて、肘下以外に動かす箇所があります。
それは肘です。
インパクトの際に、右こぶし1個程度落とすことがあります。
これはぜでしょうか?
肘を落とすことによって、タップが手玉に触れる際のタッチ感が変わります。
例えば、肘を落とさない場合に比べて、タップが長い時間手玉に触れたり、肘が落ちる分、手玉にパワーが加わったりします。
その結果、伸びのあるドローやフォローショットが可能となったり、見事なスピンによる独特の手玉のアクションがとれます。
これにより、ポジショニングの幅が広がります。またシュートにおいても、しっかりと手玉をデリバリーできるので、上手く肘を落とせば、
手玉の芯をとらえた質の高いシュートが可能です。
肘をこぶし一個ほど落とすストロークをする代表格は、世界のトッププレーヤーのドイツのフィラーが挙げられます。
若干19歳で、9ボール世界選手権で優勝しました。
彼のプレーを見ていると、入れも出しも正確で、コンパクトに質の良い球をついてランアウトを量産しているいる印象です。
一方、ほぼ肘下だけを動かして球を撞くトッププレーヤーの方が多いです。
肘下のみ動かすストロークは、またスタンショットなど撞く時に有利です。スパッと、パンっとつく感じでしょうか。
これでももちろんスピンは十分に乗り、押し引き移住自在です。そんなプロでも、状況に応じて、右ひじを落とすときが時々ありますので、状況に応じて使い分ければいいと思います。プレー経験が長いと、勝手に状況に応じて使い分けるようになりますが。